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ベルリンの至宝展(東京国立博物館)-美術展・展覧会の感想-
2005-05-17 Tue 20:45
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5月13日(金)は平日休みを利用してベルリンの至宝展を見に東京国立博物館へ出掛けました。
なんでも2005/2006年は「日本におけるドイツ年」なんだそうです。

<統一ベルリンの文化的象徴となるべく再生が急がれている「世界遺産・ベルリン博物館島」から、その完成を前に、ドイツ政府の全面的な協力(オフィシャルページより抜粋)>

のもと開催された展覧会で、

<150万点にも及ぶ膨大なコレクションから、古代エジプト美術、ギリシャ・ローマの彫刻をはじめ、ルネッサンスの巨匠ボッティチェリやラファエロの名画、マネなど近代美術に至る、ドイツ国外初出品や日本初公開作品を中心にした約160点の名品(オフィシャルページより抜粋)>

が展示されています。
要は近年完成予定の「ベルリン博物館島」の複数の美術館からコンセプトごとに見所のある作品を抜粋して紹介してくれているわけです。




当初、予備知識が無い時に期待していたような 、「ドイツ人による職人気質あふれるドイツ芸術を堪能できる」美術展ではありませんが、実際にドイツ博物館島で見ようと思ったらものすごい時間がかかるわけですし、第一ドイツに行くだけで大変です。

まず、今回の美術展はエジプトに関するものが充実していました。元々、エジプトに対する興味(美術的にというより考古学的に)はありましたし、最近見た≫アール・デコ展で「1922年のツタンカーメンの墓の発見がエジプト風デザインの大きなブームを呼んだ」ことを学んだばかり。また、8月に催される「古代エジプト展」にも行く予定ですので、興味のある「点」を「線でつなぐ」意味でも見る価値のあるものでした。

エジプトの神様はアヌビス神(ジャッカル)、ハトホル神(雌牛)、バステト神(猫)のように人間の体に動物の顔を持っているのが特徴です。スフィンクスは逆に「獅子の体に王の顔」なのですね。

ベルリンの「エジプト美術所蔵」は大英博物館、ルーブル美術館と並んでヨーロッパ3大エジプト美術所蔵であるようです。8月の「古代エジプト展」はルーブル美術館所蔵のもののようですので、そちらも楽しみです。

ギリシャ美術とイタリア美術は密接なかかわりがあるようで、「ギリシャ・ローマ美術」として括られていました。綿密な人体観察による理想的な肉体表現と、神話を背景としたモチーフは一貫して美しい力強さを感じさせます。ローマはギリシャ神話の神々を「神の名前」を変えただけで、ほぼそのまま取り入れているようです(ユピテルがギリシャ神話におけるゼウスと同一視される、など)。

イスラムにおいては宗教上の理由から「偶像崇拝」が禁じられているらしく、「像」や「置物」といったものはほとんど無いようです。しかし、水差しや絨毯の細かい模様はさすがと思わせるものでした。「偶像崇拝の禁止」は造形的な美術の広がりを見せなかったかわりに文学的な発展を急進化したようです。今回の展示では垣間見ることは出来ませんでしたがイスラムの文学作品にも是非触れて見たいものです。

古典~近代を通して、絵画で一番気になったのはアーノルト・ベックリンの「死神のいる自画像」です。
自画像に死神を描くのも驚きです。しかも、死神は恐ろしいものではなく、「耳をそばだてるベックリンになにかをささやいている」=「作家にインスピレーションを与える」前向きなものとして描かれている、というのが一般解釈のようです。

そういえば、≫別のブログ記事でも触れている≫すぐわかる画家別幻想美術の見かたという本にもアーノルト・ベックリンは紹介されています。この本は私がジョルジオ・デ・キリコに出会うことととなったと同時にアートにのめりこむきっかけとなった本なのですが、ベックリンの「死の島」という絵も私にかなりのインパクトを残していました。

先ほど軽く調べた所、漫画家の≫丸尾末広氏はベックリンの絵がとてもお気に入りだそうです。あと、うろ覚えですが、「デ・キリコはベックリンの影響を受けている」という記述をどこかで見たような気もします。

ベックリンには俄然興味が出てきました。

最近見た美術展は個人展(≫ミュシャ展 、≫天野喜孝展など) やコンセプトのはっきりしたもの(≫アール・デコ展 )が多かったので、それに比べると「どこに注目すれば良いのか」やや難しい展覧会ではありました(ベルリンに集められた美術品、という括りなので)。

しかし、エジプト美術など、今後の興味にも繋がる部分は多かったので行って良かったと思っています。


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