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じっと見る 印象派から現代まで(ブリヂストン美術館)-美術展・展覧会の感想-
2007-03-15 Thu 03:35
ブリジストン美術館は以前から気になっていて、大丸ミュージアム八重洲ブックセンター(美術書が充実している)に行ったついでに寄ろうと思っていたのですが、なかなか足が向かず、この日がはじめての訪問となりました。

ブリヂストン美術館入口
10017676561.jpg


この日は「じっと見る 印象派から現代まで」が開催されていました。
建物の中に入ると、すぐにミュージアムショップがあり、見て回りたい衝動に駆られましたが、すぐに「展覧後のほうが楽しい」と思い直して、チケット購入⇒ロッカーに荷物を預け⇒エレベーターで2階へ。

本展覧会は「ブリヂストン美術館所蔵品傑作展」的な側面も強く、ほとんどが所蔵作品であったようです。

2階に上がってすぐに並んでいた彫刻作品は展覧会の一部なんでしょうか、常設展示なのでしょうか。
パッと目に入ったのは・・・


ヘンリー・ムア≪横たわる人体≫-1976-
この人の名前は聞いたことあったっけなぁ?まぁいいけど。
人体をゼリー状に液化して横たえた感じ。冷静になってみると奇怪なんですが、どうみても人体だし、むしろ艶かしくすらあるよね。

一つ目の展示室に入って、いくつか絵を見ているうちに、人が少なく、静かなのも相まって、いつもより集中して見ている自分に気づきました。

カミーユ・コロー≪ヴィル・ダヴレー≫-1835-40-
緑の木々に囲まれた細道。牛の後姿、遠くに微かに人影。
非常に集中して絵を見れていたので、絵の中を歩いているかのような錯覚さえ覚えました。コローの作品は≫青山ユニマット美術館 でも見ましたが、この絵が一番印象的ですね。≪ヴィル・ダヴレー≫はコローが繰り返し風景を描いた村であり、この絵はコローの代表作の一つだそうです。「コローの人物画も見たいなぁ」と思っていたのですが、上手い具合に≪森の中の若い女≫-1865-もあり、存分に楽しめました。

アルフレッド・シスレー≪サン=メマス六月の朝≫-1884-
見た瞬間に「あれ?≫オルセー美術館展で見た洪水の絵の人?」と思ったらその通りでした。見た瞬間に分かったということは何か、「シスレーっぽさ」というのがあるんでしょうね。≪森へ行く女たち≫-1866-も含めて、どれも派手さは無いけどいい絵だと思います。

「~ぽさ」という話で言うと、あんまり好きではないですけど、マネはすぐ分かりますよね。本展覧会には自画像がありました。

あと、ルノワールも数点ありました。≫オルセー美術館展で見たルノワールの≪ジュリー・マネ≫が「とても良いなぁ」と思ったのですが、いろんな人の記事を見ているうちに「後期のルノワールはちょっと・・・」という意見を発見して、ちょっと気になっていました。1919年に亡くなるルノワールですが、ブリヂストンにあった1900年代、1910年代の作品は確かにつまらないですね(いや、私見ですよ)。ちなみに≪ジュリー・マネ≫は1887の作品。

2つめの展示室にはゴッホがありました。

フィンセント・ファン・ゴッホ≪モンマルトルの風車≫-1886-
は、さっきまでの流れでいうと、パッと見では「おっ、ゴッホ!」とまでは分かりませんでした(今の僕では)。色使いも抑え目ですし。でも、荒々しく力強いタッチは僕の知っている作品と通じるものもあるのかなー、と思いました。

最近、モネに対する意識が急激に高まっています。

クロード・モネ≪睡蓮≫-1903-、≪睡蓮の池≫-1907-
≪睡蓮の池≫は縦長の作品。≪睡蓮≫は横長の作品。
モネは睡蓮の絵を沢山描いてますね。僕も国立西洋美術館の常設展示で見てますし、最近では≫川村記念美術館 でも見てます。僕は今回、ブリヂストンで出会った横長の≪睡蓮≫-1903-が一番好きかなぁ。

クロード・モネ≪黄昏、ヴェネチツィア≫-1908-
今回一番気に入った作品。一緒に並んでいた≪アルジャントゥイユの洪水≫、≪雨のベリール≫のように若干暗い色彩の作品もあれはあれで良いけど、≪黄昏、ヴェネチツィア≫の夕日の色使いは良いですねぇ。気持ちが入りすぎてちょっと泣きそうになりました。

この絵を見ている最中にふと、「オルセー美術館展、もう一回行きたいなー」と思いました。国立新美術館のモネ展も必ず行きますけどね。

あと、絵の世界に入り込みすぎたせいか、この辺りからどっと疲れてしまって、休み休み見る感じになりました。

(集中力は20分も持ちませんでした・・・)

いくつか、部屋を飛ばします。部屋ごとに壁の色を変えてあったり工夫してありますね。

オディロン・ルドンは最近知った作家ですが、絵によって作風が全然違いますね。一貫しているのは全部の絵が不思議な妖しさに満ちていること。妖しいけど、嫌な感じじゃないんだよね。今回の中では≪神秘の語らい≫が一番良かったかな。

パブロ・ピカソ≪腕を組んですわるサルタンバンク≫-1923-有名な作品。ピカソは最近、かなり勉強中(魅力が中々分からないだけに)。
「サルタンバンクとは大道曲芸士のことで、ピカソはサルタンバンクを良く描いた」とのことです。
(≫一冊でわかる絵画の楽しみ方ガイド より)

勉強中ではありますが、ピカソは若い頃から写実的な絵を高い完成度で描くことは(誤解を恐れずに言うならば)“簡単に”出来たわけですよね。で、≪アヴィニョンの娘たち≫に始まるキュビズムで構図とか造型とかをすべて壊すわけだ。

この≪腕を組んですわるサルタンバンク≫はキュビズムを通過した後に描いているわけですが、この顔は丹念に描いて、人体、壁はあっさり描く、というのは狙ってやってるんでしょうな。人体デッサンとしては両肩のバランスも悪いし、足の長さもおかしいよね。すごいアンバランスなんだけど、パッと見たときに存在感はあるし、気になる絵ではあるんだけど、全然納得はいかないんだよなー。

あと、気になったのはジャン・デュビュッフェかな。
国立西洋美術館で強烈な作風の牛の絵を見てから気にはなっていたのですが、

ジャン・デュビュッフェ≪暴動≫-1961-
も強烈ですね。めっちゃくちゃだけどものすごいパワー。絵の左下の男性が(むしろ絵全体が)、榎本俊二 っぽくもあります。

アンリ・マティスやマリー・ローランサンは最近、結構見ているのですが、今回も特に強烈な印象はないなぁ。

ブリヂストン美術館は思っていたよりはるかにしっかりした美術館で、僕が美術展めぐりを始める前に思い描いていた「美術館ってこういうところなんだろうな」というイメージに一番近い場所でした。

一冊でわかる絵画の楽しみ方ガイド―印象派、写実主義から抽象絵画、シュルレアリスムまで一冊でわかる絵画の楽しみ方ガイド―印象派、写実主義から抽象絵画、シュルレアリスムまで
(2005/04)
太田 治子

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